海外メーカーの英文SDSはそのまま使える?JIS規格への書き換え手順と注意点

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海外メーカーから化学品や原材料を輸入した際、添付されてくる「英文SDS(安全データシート)」。

「英語のままでも取引先に渡して問題ないのか?」

「翻訳ツールを使って日本語に訳せば、そのまま使えるのか?」

輸入担当者や品質管理部門の方から、このような疑問を多くいただきます。

結論からお伝えすると、海外の英文SDSをそのまま国内で使用したり、単に直訳しただけのものは日本の法令上通用しません。 日本国内で化学品を譲渡・提供する場合、日本のJIS規格および国内法令に準拠した形式への「書き換え(JIS化)」が義務付けられています。

本記事では、英文SDSがそのまま使えない法的な理由と、JIS規格に適合した日本語SDSへ書き換えるための具体的な手順・注意点を分かりやすく解説します。

 

海外のSDS(EUのREACH/CLP規則準拠や米国のOSHA準拠など)と、日本のSDSでは準拠しているルールが根本的に異なります。

日本国内で提供するSDSは、JIS Z 7253(GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法)に準拠して16項目の構成を整える必要があります。記載順序や必須とされる記載項目、危険有害性の分類基準が海外規格と一部異なっているため、海外のフォーマットのままでは不適合となるケースが多々あります。

 

英文SDSの「15. 適用法令(Regulatory information)」には、現地の法令(TSCAやEU規則など)しか記載されていません。

日本国内で流通させるには、以下の法令に該当するかどうかを成分ごとに再確認し、正確に記載しなければなりません。

  • 労働安全衛生法(安衛法): 表示・通知対象物質、がん原性物質などの該否
  • 化学物質管理把握促進法(化管法): 第1種・第2種指定化学物質の該否
  • 毒物及び劇物取締法(毒劇法): 毒物・劇物の該否
  • 消防法: 危険物の類別・品名など

 

化学物質の危険有害性を評価する「GHS分類」は国際共通の枠組みですが、国や地域によって採用している参照データが異なります。日本では一般的にNITE(製品評価技術基盤機構)の分類結果を参照して作成しますが、海外メーカーのSDSに記載されている絵表示や注意喚起語と食い違いが生じることがあります。

 

自社で書き換え(JIS化)を行う場合の標準的な手順は以下の通りです。

英文SDSの「3. 組成及び成分情報」を確認します。海外のSDSでは「企業秘密(Proprietary / Trade Secret)」として成分名や正確な濃度が開示されていないケースが珍しくありません。法令該当性を判断できない場合は、海外メーカーへ「日本法対応のために必要な成分のCAS番号と含有率」を開示してもらうよう依頼する必要があります。

 

開示されたCAS番号をもとに、各成分が日本の安衛法、化管法、毒劇法、消防法などの規制対象に該当するかをデータベース等で照合します。

 

配合されている危険有害物質の濃度限界値をもとに、製品(混合物)全体としてのGHS分類・絵表示・注意喚起語を日本のJIS基準に従って再計算・評価します。

 

JIS Z 7253のフォーマットに沿って全16項目を作成します。特に「8. ばく露防止及び保護措置」における管理濃度や許容濃度(日本産業衛生学会・ACGIH等)、「15. 適用法令」の正確な記載が重要です。

 

海外メーカーが開示してくれない

「ブラックボックス成分」があると、国内法で通知義務がある物質が含まれているかどうか判定できません。NDA(秘密保持契約)を締結した上で開示を求めるなどの対応が必要になります。

取引先から「最新のJIS規格に合っていない」と差し戻される

近年の法令改正(安衛法による化学物質の自律的管理の義務化など)に伴い、納入先企業のSDSチェック体制は年々厳格化しています。古いフォーマットのまま翻訳しただけでは受け取りを拒否されるケースが増えています。

 

英文SDSの日本語化は、単なる「語学の翻訳」ではなく、「化学物質の危険有害性評価」と「日本の法規制への当てはめ作業」です。

自社で1から調査・作成を行う場合、成分の確認から法規制の調査、JISフォーマットへの落とし込みまでに膨大な工数がかかります。また、万が一記載漏れや誤りがあった場合、取引先とのトラブルや法令違反のリスクにも繋がります。

SDSサポートオフィスでは、海外メーカーから入手した英文SDSや成分情報をもとに、日本の法規制・JIS規格に完全準拠した日本語SDSの作成代行を承っております。

  • 英文SDSからの書き換え・JIS化対応
  • 最新の安衛法・化管法への法令適合確認
  • 1製品からのスポット作成・お急ぎ案件も対応可能

「手元の英文SDSが日本でそのまま使えるか見てほしい」「急ぎで取引先に日本語SDSを提出しなければならない」といった場合も、お気軽にご相談ください。まずは無料でお手元の資料を確認し、お見積もりをご案内いたします。

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